「向かい風を行く」
第七章

向かい風を行く 76(R18)

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「甲斐……、あっ! あ、あっ……」
浅く深く少しずつ官能を高めるように追い上げられ、敏感なそこを穿たれる。
美貴は仔犬のように喉を鳴らし、あられもないよがり声を張り上げる。
自分でも自分の声で感じている。
強靭に腰を打ちつける甲斐の律動も激しくなる。
だからもう、されるがままに声を上げ、かぶりを振って身悶える。
送り込まれる抽挿に歓喜して、シーツを固く握り込む。
卑猥な声がとめどなく溢れ出る。
媚びを含んだ嬌声で、男の欲を煽ってしまう。

「……っふ、あっ、……ああ、そこ」
そこ、いいと、口走りながらビクリと背中を弾ませる。
汗濡れた髪をふり乱す。
感じるそこに充溢の切っ先を押し当てられ、そのまま小刻みに揺らされ、
涙も声も止まらない。
嵐のように呼吸が荒び、喘ぐ息は焔のように熱かった。
自分の息で喉が焼けるかと思うほど。

「あっ、甲斐。あ……、あっ」
鮮烈すぎる快感に身震いしながら甲斐を呼ぶ。
直後に応えるようにキスされた。

「ヨシキ、……ヨシキさん」
「んっ、……んんっ、あっ、あっ」
口腔を荒れ狂う犬のようにぐちゃぐちゃに舌で掻き回すだけ掻き回し、
突き放すように去っていく。
かろうじて呼吸を紡ぐ間にも乳首を吸われ、ねぶられて、
息も鼓動も跳ね上がる。
喉の奥からひっきりなしに絞り出される嬌声は蜜のように甘かった。
 
互いにそうすることでしか伝えきれない熱情を伝え合うため、
互いの肌を撫でさすり、抱きしめ合って口づける。
頭にも心の中にも響いているのは甲斐の荒い息だけだ。
穏やかだった抜き挿しが、獰猛な突き上げになって前立腺裏を穿ちつけ、
奥の奥まで掻き乱す。

「あっ! ……、イク! ダメ、も、あっ、あ……っ」
悲鳴のように叫んでも、聞き入れられず揺さぶられ、背を弓なりにしならせる。
これ以上ないほど全身が収縮し、強ばって痙攣し、内奥の甲斐を締めつける。
美貴は甲斐にしがみつき、白いような光の中で極めていた。
甲斐もまた短く低く唸った後、美貴の腰を鷲掴みにして引き寄せる。
最後に激しい突き上げが来て、美貴は顎を突き上げた。
そのまま二度、三度、止まない吐精をくり返し、
甲斐もまた天を仰ぎ、美貴の最奥で射精した。


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エブリスタでも『天下分け目のBL合戦』企画にプラチナ文庫様『ピュアラブ』部門で連載中。
舞台は京都。お香屋さんの一人息子(大学生)が主人公。
特殊な五感の少年と、チャラ男刑事の間で主人公が揺れまどう話です。
一応ピュアラブで、なんかほのぼの。
だけど、次々事件が起きるサスペンスタッチ。いつものようにいろんな意味でごった煮のBLです。
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