「向かい風を行く」
第七章

向かい風を行く 75(R18)

 ←また、やってしまいました。 →たくさんの御礼を。
「……んっ、……っふ」
美貴は思わず目を閉じた。
剛直で擦られた箇所が疼き出し、息も鼓動も速くなる。
緩慢な抜き差しは徐々に深くあざとくなり、既に探し当てていた前立腺を攻められる。
その一か所を固い切っ先で突かれたり、
擦られたり撫でられたりするたびに、
心臓が破裂するかと思ほど、鮮烈な快感が身体中を駆け巡る。
「ああっ! ……んっ、は……っ、あっ」
美貴は甲斐の背中に爪を立て、顎を反らせて感じ入る。
突かれたそこから快感が波紋のように伝播して、指の先まで痺れていた。

初めて知った快感で微かに目蓋を震わせていると、甲斐が顔を寄せてきた。
「大丈夫だった? 強すぎる?」
「……だいじょう、ぶ。そんなこと、ない」
心配そうに間近に顔を寄せられて、美貴は思わず目を逸らす。
けれど、感じているのは苦痛じゃないと、言葉できちんと伝えたい。
相手を安心させたい気持ちは一緒だ。
甲斐がずっと「大丈夫か」と、言い続けているように。

「何か。今のちょっと、……悦かったかも」
と、決まり悪げに語尾を濁し、隆々とした二の腕に手を添えた。
「本当に? ……気ィ使って言ってない?」
「……うん」
甲斐に念押しされながら、美貴は小さく頷いた。
「……お、前の方こそいいのか、よ。俺、ちゃんとできてる?」
と、美貴もおずおず問いかけた。

甲斐の方こそ気を使い、全然楽しめないんじゃないのかと、
美貴は内心危惧していた。
けれど、美貴の頬にスタンプのようにキスをして、甲斐が満面の笑みで一蹴する。

「そんなのいいに決まってんじゃん! ずっと好きで……。
……好き過ぎて頭おかしくなりそうだった人なんだから、ヨシキさん!」
「甲斐……」
「それに今日は……」
ナマでしてるしと、囁きながら甲斐が頬を寄せてくる。
耳にうなじに短く吸いつき、汗濡れた美貴の胸を両手でいやらしくまさぐった。
乳首を摘んで軽く捻り、親指の腹でつぶすように悪戯するのも忘れない。
そして、再び狡猾に腰を送り込み、美貴を狂おしく喘がせる。


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
にほんブログ村 BL小説

エブリスタでも『天下分け目のBL合戦』企画にプラチナ文庫様『ピュアラブ』部門で連載中。
舞台は京都。お香屋さんの一人息子(大学生)が主人公。
特殊な五感の少年と、チャラ男刑事の間で主人公が揺れまどう話です。
一応ピュアラブで、なんかほのぼの。
だけど、次々事件が起きるサスペンスタッチ。いつものようにいろんな意味でごった煮のBLです。
エブリスタ【君の匂いがする時は】のページは→こちらから。
小説投稿サイト【 カクヨム 】でも、
『東京ラプソディ』という、昭和初期のカフェーを舞台にした、レトロなBLを書いています。
東京ラプソディの【 カクヨム 】ページは→ こちら から
スポンサーサイト



 関連もくじ一覧 ▼ 
総もくじ 3kaku_s_L.png ホワイトナイト
総もくじ 3kaku_s_L.png ほんとのことを言ってくれ
総もくじ 3kaku_s_L.png 夜のギヤマン
総もくじ 3kaku_s_L.png 死か降伏か
総もくじ 3kaku_s_L.png 咲かない桜の桜守
総もくじ 3kaku_s_L.png 向かい風を行く
総もくじ 3kaku_s_L.png 一緒にいようよ
もくじ  3kaku_s_L.png 電子書籍関連
総もくじ  3kaku_s_L.png ホワイトナイト
総もくじ  3kaku_s_L.png ほんとのことを言ってくれ
総もくじ  3kaku_s_L.png 夜のギヤマン
総もくじ  3kaku_s_L.png 死か降伏か
総もくじ  3kaku_s_L.png 咲かない桜の桜守
総もくじ  3kaku_s_L.png 向かい風を行く
総もくじ  3kaku_s_L.png 一緒にいようよ
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
【また、やってしまいました。】へ  【たくさんの御礼を。】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメン卜投稿不可です。
  • 【また、やってしまいました。】へ
  • 【たくさんの御礼を。】へ