「咲かない桜の桜守」
第七章

咲かない桜の桜守 46(R18)

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羽太は両膝を立てたまま、
腰から融けていくように仰向けに布団に倒れ込んだ。
松田はまだ口淫を続けている。
今度はざらついた舌の腹で根元から軸を舐め上げて、唾液をたっぷり絡ませる。
先のくびれを舌先でゆったりなぞり、乳首にした時と同じように
先端をきゅっと吸い上げる。
「あっ、 あっ……、んん、ああ……」
背を弓なりにしならせて、松田の髪を握りしめた。
脚の間で松田の頭が前後に激しく動いている。
いっそ食らいたいと言わんばかりに愛おしげに、何度も何度も舐め上げる。
忙しなく動く舌と指が、さっきからぬめるような鄙猥な音を響かせて、
耳からも羽太を昂ぶらせた。

「……可愛いな、羽太」          
「また、……もう、そんな変なこと」   
男のくせに男になぶられ、喘ぐ声を聞かれるだけでも恥ずかしい。
なのにと、松田を涙目になって睨みつけた。
それでも上目使いに見上げる男があまりに嬉しげに笑うので、
結局は何をされても許してしまう。身体も心も開け渡し、
彼がしたいと思うように、させたくなってしまっている。

「……大好き、好きです。本当に……」
「俺もだ。羽太」
身を乗り出させた松田とキスを交わし合う。
湿った音をたてながら唇を離し、息をする。
松田が荒い息を整えながら羽太の目を見る。一心に。
そして、どこかしら不安げに。
漆黒の瞳が揺れていて、羽太の胸を締めつける。
好きだからこそ、抱き合っていると訳もなく恐くなる。
今日という日を勢いや気の迷いといった言い訳で、なかった事にするような
腹づもり。そんな狡さは微塵も感じさせない覚悟を秘めた目をして羽太を見る。

だからこそ目が合うたびに切なくなる。
松田が愛おしくなって泣きたくなる。
羽太は松田の肩に腕を巻きつけ、口づけた。
互いの粘膜。薄皮一枚隔てた下に流れる血潮の熱を感じる事以外、
伝えられない想いがある。感情がある。



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