「咲かない桜の桜守」
第七章

咲かない桜の桜守 44(R18)

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松田に肩を押さえつけられ、射るように睨まれる。
まるで拒まれる事を前提にした脅迫だ。
こんな顔で凄まれたら、嫌がったところで離してもらえそうにない。
思わず羽太が吹き出すと、松田の気配が剣呑になる。
「何だよ、急に」
「急には、そっちじゃないですか。だって、びっくりしてただけなのに」
自分も動揺しているが、もっと切羽詰まった様子の松田を見ていたら、
驚きも恐れも凪いでいた。
羽太は恍惚として目を細め、憮然として眉をしかめる松田の頬に手を伸ばす。 

「だけど、期待しないで下さいよ? 期待されても、僕。女の子じゃないんだし……」
こんなに急くのは期待値が高いせいじゃないのかと、
別の恐さが胸の中に充満する。
ヤッてみたら醒めたとか白けたとか、やっぱり女の子の方がいいなとか、
後で思われたりするかもしれない。がっかりされたら、どうしよう。
次々吹き出す悪い予感が無意識に顔に出たのだろう。
ためらう羽太を叱るように口づけられ、獰猛に唇を塞がれる。
「んん、ん、……っふ」 
あわせる角度を変えながら口接を深められ、頭の芯まで痺れてくる。
羽太は松田の背中に手を回し、たぐるように抱き寄せた。
冷たい感触のシャツ越しに、汗ばんだ身体の厚みと熱が掌に伝わった。
のしかかる男の重みで圧迫されても、それが、またいい。苦しくなるのが、もっといい。
羽太は叫びそうになっていた。
堪らない。これがいい。松田とならずっとこうしていられると、
羽太も松田の唇に吸いついた。
羽太が松田に応えると、唇を吸い合う音が激しくなる。
ぬるりとした舌先が歯に当たり、松田のそれが入る隙間を探している。
もっと中に入れてくれ。
弾んだ息と、髪を撫でる掌で告げられて、おずおず松田を招き入れた。

「……あっ、ふ……」
舌先で柔らかく歯列のつけ根をたどられて、ぞくりと肌が粟立った。
上顎も舌の表も裏側も舐められ、くすぐられ、
溢れる唾液が口の端から顎を伝い、流れるぐらい昂ぶった。
まるでどこをどうしたら感じるのか。探るようなキスだった。

「……羽太」
気が遠くなりそうなキスが止んだ時、抑えた声で囁かれる。
「好きな子として、期待外れとかあるわけねえだろ」
「松田さん……」
「それなら、お前。男とした事ないんだな?」
松田は羽太の頭を肘で挟み、
額や頬や目蓋にも短いキスの雨を降らせ、答える事もままならない。
「ないですけど……。松田さんはあるんですか?」
松田の唇が唇に戻ってきた時、聞き返した。
「俺も、ねえよ。大体俺はモテねえんだ」
「嘘ばっかり」
思わず羽太はキスしようとする松田の肩を押し戻しながら即答した。
謙遜なのか無自覚なのか。
どちらにしても鼻についてむっとした。
むしろ、過去にこうして甘やかされて抱かれた女や男の気配が、
松田の向こうで濃くなった。

「見栄張ったってしょうがねえだろ。こんな事……」
むくれる羽太をあやすように、尖らせた唇を啄まれる。
吐息には苦笑が混じっていた。
閉ざされたドアをノックでもするように、軽いキスを重ねられ、
羽太はあっけなく陥落した。

今度は舌を絡ませ合い、舐め合いながらの濃密なキス。
唇が離れるたびに、粘ついた音が卑猥に響いて煽られる。
同時に熱っぽい手で背中や腰をまさぐられ、頓狂な声がふいに喉から飛び出した。
「ひゃ……あ! あっ、あっ」
くすぐったさに身を捩らせて悶えたが、松田は攻略の手を休めない。
羽太の上衣をむしるように剥ぎ取った。まるで強奪のようだった。
あっという間に顕わにされた素肌にあちこちキスを落とし、
忙しなくまさぐった手で胸の尖りを捉えられ、吐息が嬌声に近くなる。

「は、あ……っ、あ……、んんっ」
喉に何度も吸いつかれ、乳首をきつく摘まれて、悩ましく腰をくねらせる。
羽太のうなじを唇で撫でるように上下させ、
同時に片手で羽太の小さな乳首を紙縒りのように捏ねている。
「あっ、あ、……っ」 
やがて松田の唇が乳首を挟み、執拗にそれを吸い上げた。
指で弄られるより腰の奥に、もっとズンとくるような刺激が羽太を
喘がせる。松田の口の中で尖った乳首を舌で弾かれ、
押しつぶされ、どんどん息が荒くなる。
     
「羽太、……羽太」
譫言のようにくり返しながら短く啄ばみ、その先端に歯をたてる。 
唾液にまみれた乳首をかすめる荒々しい息。 
松田が羽太のジーンズのボタンを片手で外し、ファスナーを下ろす音がする。
その手が下着の中にも忍び込み、羽太の屹立をいじり出す。
それでも舌は羽太の乳首を左右交互に責めたてる。
思わず腰を浮かせると、下着ごとジーンズを下ろされた。


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