「ほんとのことを言ってくれ」
第三章

ほんとのことを言ってくれ30

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「あっ、あっ、……んっ、あ……っ」
 じんじん痺れて脈打つような内襞を、濡れた堅い剛直で擦られながら貫かれていく。その重量感と衝撃と得もいわれぬ快感が腰の奥から突きあげてきた。         

「大丈夫かっ?」
 背を弓なりにして震える数馬に、野村が焦って身を乗り出させる。数馬は肘の間にこうべを垂れさせ、肩で息を喘がせながら、うろんに何度も頷き返した。
 もっと奥まで、一刻も早くその充溢で満たして欲しい。
「……い、いから、はや、く」
 数馬は肩越しに顔をふり向けた。
 懇願するように蠢く唇。
 苦しげに歪められた双眸も黒々と濡れ、涙が頬を伝い流れた。野村は気圧されるように、一瞬無言で瞠目したが、やがて数馬の腰にためらいがちに手を添える。

「わかった。……だけど、まだ急に動かない方がいいだろうから、ゆっくりする」
 圧し殺したような声で答え、数馬の中に押しこめたものを注意深く出し入れする。 
「あ、……んっ、あっ、あっ……」    
 ぬらつく襞をあえて緩慢に、たゆたうように野村の切っ先が撫でていく。その控え目な抽挿が次第に深まり、ねっとりとした重さを増すたび、数馬の体も波打つように前後に揺れた。

「数馬……」
 数馬の背中に胸をあわせて乗り上げた野村に、うわごとのように名前を呼ばれる。
数馬、数馬と囁きながら肩口をさすり、淫靡に胸をまさぐった。それでもくり返される抜き差しは、慣れない数馬を気遣うように、どこまでも甘くなめらかだった。   

「……あっ、も、う。絶対わざと、……だ」
 もっと手荒く穿って欲しいのに、わざと焦らしているのだと、背後の男を睨みつける。けれど、野村は面食らったように動きを止めて苦笑いした。          
「そう急かすなよ。せっかく俺なりに浸ってるのに」




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