「ほんとのことを言ってくれ」
第三章

ほんとのことを言ってくれ28

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「……好きだ、数馬」          
 戸惑う自分をあやすように、野村は羽のようなキスを続ける。その優しさに心も体も溶かされながら、重ねる角度を何度も変えて口づけを深め、夢中で野村をかき寄せる。

 隆起した肩。逞しい二の腕。
 汗ばんだ肌にこうして直に触れるだけで、息があがって胸まで震える。野村も数馬のネクタイを性急に解き、シャツの前を肌けさせた。
「んっ、あ……っ、は、ああっ……」
「可愛いな。数馬のここは」
 ほくそ笑んだ野村の吐息が胸の尖りを淡くかすめる。
吸いあげた肌から唇が離れる濡れた音が忙しなく続き、数馬は身をくねらせて懊悩した。普段は気にも止めない小さな乳首を掌で軽く転がされ、掘り起こすように舐めしゃぶられて、思わず野村を押し戻す。

「あっ、あ……!や、もう……」
「どうして?嫌か?……気持ち悪い?」
 一度は顔を離したものの、野村はもう片方の乳首をつまみ、片方の手で数馬の下衣を脱がしにかかる。本当に嫌なら『こんなに』なっていないだろうと、言わんばかりに下着の中に差し入れた手で数馬の下肢をまさぐった。

「あ、あ、……っん!あっ、あっ!」
 途端に迸らせた嬌声を同意の合図と捉えたように、指でいじって尖らせた乳首に再び食いつき、吸いあげた。
 野村は愛撫の合間に自身の下衣も脱ぎ捨てて、数馬の下着もスラックスごと引き下ろす。その少しだけ手荒い仕草に一層煽られ、数馬は息を弾ませた。

 汗で湿った素肌が熱い。 
 数馬は性急に被さってくる男の重みを全身で受けとめ、愛おしむように腕を絡めた。

「はっ、あっ!ああ、……んんっ」
 尖らせた舌で乳首を弾かれ、思わず高い声がもれる。
 片方の手でもう片方をしつこくいじられ、乳首の根元を円を描いて舐めねぶられて悩乱した。乳首に野村の歯先を感じるたびに、あえなく息が弾んでしまう。数馬は甘美な痺れが体の芯を突き抜けるたび、閉じた目蓋をひくつかせていた。

 心臓の連打が耳まで響いて胸が苦しい。  
 それでも、思わず膝立てた腿を上下に撫でられ、昂ぶりをきつく握りこまれて喜悦の声が喉をついた。

「……そんなに、いい?」
 と、嬉しげに含み笑う声が足元から聞こえるほど、体が淫らにうねってしまう。
「やだ。言わないでよ、そんなこと……」
 数馬は拳で口を塞ぎ、渋面を浮かべて非難した。男のくせに愛撫され、鼻を鳴らして甘えるなんてと焦っても、野村が指を動かすたびにビクビク腰が跳ねてしまう。

「どうして?俺は嬉しい。……こんなに可愛い数馬が見られて」
「ああ、あっ!やっ、やめ……っ!」
 ほくそ笑んだ野村の息が数馬の兆した性器にかかり、やがて生温かい粘膜に包みこまれる。野村はくびれた蜜口だけを舐めしゃぶり、唇でしごいて上下に吸いあげ、数馬を身悶えさせた後、おもむろに口腔深く呑み込んだ。




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